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11/3(火) 20:00〜 つくったちゃんのライブ配信
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これを書こうと思ったのは、最近また似たような場面に立ってしまったからです。画面の前で、「もうちょっとだけ直したら出そう」と独り言を言いながら、同じファイルを三十分じっと眺めていました。気づいたら夜の十一時を過ぎていて、結局その日も何もリリースしないまま眠りについた。そういうことが…
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Lily さんへの応援になります
これを書こうと思ったのは、最近また似たような場面に立ってしまったからです。画面の前で、「もうちょっとだけ直したら出そう」と独り言を言いながら、同じファイルを三十分じっと眺めていました。気づいたら夜の十一時を過ぎていて、結局その日も何もリリースしないまま眠りについた。そういうことが、何週間か続いていました。 個人開発をしている方なら、このループに心当たりがあるかもしれません。作ったものを世に出すのが怖い。でも直し続ける理由を探している。完成に近づくほど、出すのが遠くなっていく感覚。Lilyもずっとその中にいた時期がありました。 今日は、そのループをある日ふっと抜けてしまった日のことを書きます。あの日のことは、開発の記録というより、自分の感情の記録として残しておきたかった。読んでくださっている方の何かに、少しでも重なれば嬉しいです。
最初にそのプロダクトを作り始めたのは、春先のことでした。シンプルなWebツールで、自分が普段の作業で地味に困っていることを解決するために作ったものです。完成形のイメージはわりと早い段階で固まっていたし、機能も少なく、技術的に難しいことはとくにありませんでした。
なのに、リリースまでに三ヶ月かかりました。
なぜ時間がかかったかというと、「まだ出す状態じゃない」という気持ちが抜けなかったからです。UIがもう少しきれいになったら。エラーの対処をもっと丁寧にしたら。説明文がわかりやすくなったら。動作がもう少し速くなったら。
それぞれはちゃんとした理由で、一つひとつは数時間で終わる作業でした。でも一つ直すと、また次の「まだなところ」が目につく。完成に近づいているはずなのに、ゴールが少しずつ遠ざかっていくような感覚がありました。
あるとき、「自分は何を待っているんだろう」と正直に考えてみました。出した後に誰かに「使いにくい」と言われること?それとも、誰にも使われないこと?
どちらも怖かったけれど、正直に言うと後者のほうが怖かった気がします。批判されるのは傷つくけれど、まだ反応がある。無反応のまま消えていくことのほうが、ずっと寂しい。「出したくて出せない」の裏には、そういう気持ちが重なっていました。
三ヶ月目のある夜、特別なことは何もありませんでした。仕事から帰って、食事を終えて、いつものようにエディタを開いた。また「あとちょっと」の作業をするつもりだったのですが、その日はなんとなく、手が先に動いていました。
「よし、出そう」と決めた感じではありませんでした。考える前に体が動いていた、というのが一番正確な表現です。
確認画面が出て、そのまま「公開する」を押しました。URLが発行された画面を一秒だけ眺めて、それから——ノートパソコンを閉じました。
笑い話みたいですが、本当にそうしました。見るのが怖くて、画面を閉じた。SNSに告知するわけでもなく、誰かに連絡するわけでもなく、ただ静かに眠りにつきました。夢の中でも何となく落ち着かなくて、早起きした朝、恐る恐るアクセス解析を開いた記憶があります。
翌日の夕方、知らないメールアドレスからメッセージが届きました。フォームに書いてくれた短い一文でした。
「使ってみたら、思っていたよりずっと便利でした。ありがとう」
それだけでした。Lilyが三ヶ月間気にしていたUIの粗さについても、動作の遅さについても、何も書いてありませんでした。
その一文を読んで、最初に感じたのは喜びではなく、少し間の抜けた感覚でした。「あ、そっちか」というような。
Lilyが直し続けていた部分は、使ってくれた人の感想の中に一言も出てきませんでした。それどころか、Lilyが「ここが一番よくない」と思っていたUI部分について後から聞いてみたら、「とくに気になりませんでした」と言われました。
作り手が気にしていることと、使う人が気にしていることは、全然違う。頭ではわかっていたことが、はじめて体感になった瞬間でした。
最初のメッセージをきっかけに、少しずつフィードバックが届くようになりました。そして気づいたことがあります。
「こういう機能があったらいいな」というリクエストのほとんどが、Lilyが想定していなかったものでした。逆に、時間をかけて丁寧に作り込んだ部分は、ほぼ誰にも言及されませんでした。
三ヶ月かけて直し続けていたとしたら、そのフィードバックはゼロのままでした。誰も求めていない細部に時間を注ぎ続けていたかもしれないし、本当に求められていた機能には気づかないままだったかもしれない。
出して初めて、何が大事かがわかりました。それは、出す前には絶対にわからなかったことでした。
あのとき手が先に動かなかったら、今もまだ「あとちょっと」を繰り返していたかもしれないとよく思います。それくらい、自分の意志でループを抜けるのは難しかった。
だから、もし今「まだ出せない」と感じている方がいたら、Lilyの経験から一つだけ言わせてください。
「完璧じゃなくていい」というフレーズ、個人開発界隈ではよく聞くと思います。Lilyもずっと「そうは言っても」と思っていました。言葉の意味はわかるけれど、自分のプロダクトには当てはまらない気がして。
でも実際に出してみて、その言葉の意味がやっと腹落ちしました。完璧じゃなくていいのは、手を抜いていいということではなくて——完璧は出した後にしかわからない、という意味だったのかもしれません。
リリース前の自分が考える「完璧」と、リリース後に見えてくる「本当に必要なこと」は、別のものです。出すことで初めて、どこに力を入れるべきかが見えてくる。
もし「あとちょっとループ」に入っている方がいたら、一つだけ提案があります。
今日、今のままの状態で、一人だけに見せてみてください。SNSに出す必要はありません。信頼できる友人でも、家族でも、同じコミュニティの誰かでも。ほんの一人でいい。
その人の反応を見て、「あ、ここを気にしているのは自分だけだったんだ」と気づく瞬間が、案外すぐに来るかもしれません。Lilyにとっては、それが初めての一文でした。
最後に、あの夜のことをもう一度だけ振り返ります。
ノートパソコンを閉じて眠りについた夜、Lilyは怖かったです。本当に怖かった。「失敗したかもしれない」「誰にも使われないかもしれない」「笑われるかもしれない」。眠りながらそういうことが頭をぐるぐる回っていました。
でも、届いた言葉は「ありがとう」でした。
怖いまま出してよかった、と今は思っています。怖さが消えてから出そうとしていたら、たぶん永遠に出せなかった。怖くても出せる、ということを一度だけ体験してしまえば、次はもう少し早く出せるような気がしています。
作っているものが誰かに届く瞬間は、準備が整ってから来るのではなくて、出したあとに来ます。Lilyはそれを、あの夜教えてもらいました。
あなたが作っているものが、誰かに届きますように。
Lily(@bokuwalily)― 個人開発者。AIと二人三脚で、iOSアプリやWebサービスを作っています
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Lily(@bokuwalily)― マーケ組織50名規模を統括するCMOを経て、いまは個人でiOSアプリやWebサービスを作っています。集客・導線設計と、AI導入・業務自動化の相談を受けています
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