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美容室の鏡の前で毎回思い出して、家に着くころには忘れている。その繰り返しをやめたくて作りました。
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半年前の自分の頭頂部と、いまの頭頂部を見比べられない。理由は4つありました。
撮るのを忘れる。思い出すのは決まって美容室のシャンプー台で、家に着くころには消えています。
カメラロールが荒れる。たまに撮れても、旅行の写真とごはんの写真のあいだに頭頂部が挟まる。人に画面を見せるとき、指が止まります。
比べても、わからない。3ヶ月前の1枚を掘り起こしても、角度も明るさも髪の乾き具合も違う。「変わった気がする」で終わって、そこから先に進めません。
そして、人には頼めない。頭頂部は自分では見えない角度です。美容師さんに「ここ、撮ってもらえますか」とは、どうしても言えませんでした。
鏡は毎日見ています。毎日見ているから、気づけない。
気づかせてくれるのはいつも他人が撮った写真か、美容室の合わせ鏡です。そこで困るのは、「いつからこうなったのか」に自分で答えられないこと。参るのは今の頭頂部そのものより、比較できる過去が1枚も残っていないほうでした。
なので、判定するアプリではなく、記録するアプリにしました。AIが薄毛を判定したり、毛の本数を数えたりはしません。欲しかったのは、同じ構図の写真が日付順に並んでいる状態、それだけです。
同じ構図で撮れること。ガイド線に加えて、前回撮った写真を半透明で重ねられます。初回にガイドを自分に合わせておけば、2回目からは重ねて合わせるだけ。構図の揃っていない写真は何枚あっても比べられないので、ここに一番時間を使いました。
カメラロールに入れないこと。写真はアプリ専用の領域に保存され、端末の写真アプリには追加されません。写真ライブラリの権限そのものを要求していません。サーバーにも送らないので、アカウント登録もありません。頭頂部の写真は、その端末から一歩も出ません。
思い出させてくれること。30日・60日・90日、または好きな間隔で通知します。時刻も選べます。三日坊主に勝つ方法は、三日後に思い出させてもらうことだけでした。
同じ倍率で見比べられること。2枚を並べて表示して、拡大と移動は左右で同期します。片方だけ拡大して「なんとなく違う気がする」で終わる余地を、消したかった。
半年後の自分が「いつからだっけ」と言わずに済むように、今日の1枚を撮っておく。作ったのは、それだけのアプリです。