実際に使ってみる

ガチャガチャファクトリー
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軽いアプリを作るつもりが、設定画面だけで約3年半。「これもできるじゃん!」で広がったWebガチャづくりと、AIとけんかしながら、自分の作りたいものを探してきた話です。
実際に使ってみる

ガチャガチャファクトリー
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「ボタンがいっぱいある画面を、ポチポチしながら何か作りたい」
そんな気持ちから、Webガチャを作り始めました。
最初は、もう少し軽いアプリになる予定だったのですが…
設定画面を作るだけで約3年半。
どうしてこうなった。
今回は、開発中の「ガチャガチャファクトリー」ができるまでと、AIと一緒に作ってきた話を書いてみます。
以前、会社でWEBガチャを作ったことがありまして。
そのときにいろいろ調べてみると、無料でガチャを作れるサービスはある。でも、自分としては、見た目や演出にもう少しこだわりたい。
かといって、自社用に一から開発しようとすると、結構コストがかかる。
そこで思ったんです。
「見た目も楽しめて、もっと手頃に使えるものがあったら、意外といけるんじゃない?」
すごく大きな市場を狙うというより、ちょうどいい隙間を見つけたような感覚でした。
そんなある時、あるアニメを見ていて、ボタンがいっぱいあるのを触りたいというセリフが耳に入り、ふと思ったんです。
ボタンを押したり、設定を変えたりしながら、自分の好きなものができていく。そんなアプリがあったら楽しそうだな、と。
そこで、以前作ったガチャと、その「ポチポチしたい」が結びつきました。
ガチャを回すのも楽しいけれど、ガチャを作る側も楽しいものにできるんじゃないか。
そうして、まず設定画面から作り始めました。
最初は、軽めのアプリにするつもりでした。
もともと入れてみたい機能はいろいろあったんですが、「これは自分には難しそうだな」「ここは諦めるしかないかな」と、最初から妥協していたところもありました。
ところが、AIに相談しながら作ってみると、その「できないかな」と思っていたものが、少しずつ作れそうになってきたんです。
「あ、これもできるじゃん!」
そうなると、今度はそこからまたやりたいことが広がっていきます。
「これができるなら、こっちもできるじゃん!」
ひとつできると、次のアイデアが浮かぶ。
試してみると、また面白い。
作っていると、つい「あれもこれも」になっちゃうこと、ありますよね。自分もすっかりその状態でした(笑)。
楽しくなって、どんどん機能を増やしていきました。
その結果、開発時間の大半を使うことになったのが、設定画面です。
ガチャを作っていたはずなのに、ずっとガチャの設定画面を作っていました。
ファクトリーモードの一部。こういうボタンを、ポチポチしたかったんです。
楽しくて機能を増やしていくのですが、そのたびに、頭の中ではこう思ってました。
「これ、とりあえず設定できるところまでは作れるかもしれない。でも自分のちからじゃ使いやすいまで持ってくのは無理かもしれん><」
自分は仕組みを知っているから触れる。
でも、初めて開いた人は、どこから触ればいいんだろう。
作ってる本人にはわかるんだけど、というやつですね。
ボタンをいっぱい触りたくて作り始めたのに、そのボタンの多さで悩むことになりました(笑)。
そこで、細かく設定できる画面は「ファクトリーモード」として残し、順番に進めながら設定できる「ステップモード」を別に作ることにしました。
あれこれ触って作り込みたい人にも、順を追って設定したい人にも使ってもらえるように。
自分が触って楽しいものを作ることと、誰かが使いやすいものにすること。その違いを、作りながら実感しました。
こちらはステップモード。順番に進めながら設定できる入口も作りました。
ファクトリーモードの開発には、約3年半。
それ以外の部分は、ここ半年ほどで形になりました。
自分の得意分野との相性もありますが、大きかったのは、エージェント型のAIが使えるようになったことです。
相談に答えてもらうだけでなく、実際のファイルを見ながら、コードの修正や確認まで手伝ってもらえる。開発の進み方が、一気に変わりました。
以前はAdobe AnimateとJavaScriptで作っていたガチャの演出も、今はGodotを使う形に作り直しています。
振り返ると、このサービスは、AIの成長と一緒に作ってきたものだなと思います。
ただし、仲良く順調に作ってきたかというと、そうでもありません。
一度伝えたことが、次には抜けている。
直したはずの問題が、また出てくる。
「こんな感じにできないかな?」と聞くと、自信満々に「できます!」と言う。
でも、全然できない。
「さっきできるって言ったじゃん!」
AIと何か作っている方には、ちょっと見覚えのあるやり取りかもしれません。自分も何度したかわかりません(笑)。
当時は「AIは真顔で嘘をつく」なんて表現していました。それくらい、返事の自信と実際の結果がかみ合わないことがあったんです。
同じ問題をぐるぐる繰り返して、なかなか前に進まないこともありました。
それでも、「これを作りたい」と相談しながら、少しずつ形にしてきました。
ここ半年の進み方を見ていると、一緒にけんかしていた相手が、ずいぶん頼もしくなったな、と感じます。
そして、やり取りを続けるうちに、もうひとつ思うようになったことがあります。
すでにいろんな方が言っていることかもしれませんが、AIと対話しながら何かを作るって、自分自身と対話することでもあるんじゃないかな、と思うことがあります。
「AIにお願いしたけど、いいものが返ってこなくて。やっぱりAIだよね」
そんな話を聞くことがあります。自分も、そう思ってしまうことはあります。
でも、あとから考えると、自分の中でも作りたいものがはっきりしていなかった、ということがあるんですよね。
「なんか違う」はわかる。
でも、何が違うのか、どうしたいのかは、まだうまく言えない。
そこでやめてしまうと、自分の欲しかったものも、ぼんやりしたままで終わってしまう。
もちろん、AIがうまくできないこともあるんですが、自分の場合は、その手前で諦めていることもあるなと。
「じゃあ、どこが違うんだろう」
「自分は何をいいと思ったんだろう」
そうやって説明しようとしているうちに、だんだん自分の作りたいものが見えてくる。
AIに伝えるために考えていたはずなのに、自分が何を作りたかったのかを、自分に説明しているような感じです。
ただ、この「相手に説明する」って、結構大変で。
自分もよくあるんですが、うまく説明するのが面倒になって、もうこれでいいか、と諦めてしまうことがあります。
人と一緒に作っていると、まだしっくり来ていないけれど、相手もそろそろ終わりにしたそうだな、と感じることもある。
「妥協」と言うと、何かちゃんとした判断をしたような気になるんですが、自分の場合、単にこれ以上言いづらくなっているだけだったりします。
これ以上言うと、空気が悪くなりそうだな、とか。
たとえば、「ここをあと1pxずらしてほしい」。
言う側は気になる。
でも、言われる側になると「まだ直すの……?」と思うこともある。
自分ももちろん、どちらの側にもなります(笑)。
その点、AIには、相手の機嫌を気にして飲み込んでいた「もうちょっと」を言いやすいんですよね。
「少し違う」
「もう一回やってみたい」
「さっきのほうがよかった、ごめん戻して」
そんなやり取りにも付き合ってくれる。
だから、少なくとも「もう言いづらいから」という理由では、終わらせなくてもいい。
そう考えると、最後に「もうこれでいいか」と諦めているのは、自分なんだなと思うことがあります。
毎回どこまでも粘れるわけではないんですけどね。
それでも、もう一回伝えてみようと思えるのは、AIと作っていて助かっているところです。
最初は軽いアプリを作るつもりだったのに、気づけば約4年。
その間に、自分が作りたいものも、AIに手伝ってもらえることも、ずいぶん変わりました。
「これもできるじゃん!」で広がっていったものが、ようやく誰かに使ってもらえる形になりました。
現在はベータ版として公開しています。
正式版に向けて、不具合の修正や使いやすさの改善をしながら、新しいガチャの機種も追加しています。
……結局、今も「これも作りたい」は続いています(笑)。
本体と背景を組み合わせた例。季節やイベントに合わせたガチャも増えました。
自分が「ボタンをいっぱい触りたい」と思って作り始めたものが、誰かの「こんなガチャを作ってみたい」につながったらうれしいです。
無料サンプルも公開しているので、まずは気になるガチャを回してみてください。
作る側のポチポチに夢中になっていましたが、回すほうも楽しんでもらえたらうれしいです(笑)。