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昔買ったCDの曲、今でも聴いていますか?──サブスクにない音楽を、もう一度聴けるようにするまで
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棚に並んだCD。学生時代にバイト代で買った盤、初回限定盤、ライブ会場で買った盤。 その多くは、サブスクリプションの音楽サービスには載っていません。アーティストの配信解禁が進んでも、アルバムの何曲かだけ欠けていたり、そもそも音源自体が配信されていない盤は、いまもたくさんあります。
私自身、数百GB分の音楽ライブラリを持っています。CDから取り込んだもの、ダウンロードで買ったもの、長年かけて集めたコレクションです。ところが「集めたはずの音楽が、いちばん聴きにくい」という状態に、ずっと悩んでいました。
この記事では、私がこの問題をどう解決したか、そして同じ悩みを持つ方が今日から真似できる手順を、全部書きます。
きっかけは、PCのストレージ事情でした。HDDの時代は数百GBのライブラリをそのまま置けましたが、SSD主流になって容量単価が上がり、音楽だけに数百GBを割くのが難しくなったのです。
そこでライブラリをYouTube Musicにアップロードして、PCをリプレースしました。置き場所の問題は解決しました。でも、次は「聴く体験」の問題が出てきました。
YouTube Musicは「配信曲を聴くためのサービス」です。自分の音源をアップロードする機能はあくまで付け足しで、アルバムを眺めて選ぶ、コレクションを愛でる、という体験にはなっていません。使い慣れたiTunesのような「自分の棚から選んで聴く」感覚が、どうしても恋しかった。
自宅サーバー(NavidromeやPlex)を立てる手も調べました。音源の置き場所としては優秀ですが、構築と保守は自分の時間で払い続けることになります。音楽を聴きたいだけなのに、サーバーの面倒を見るのは本末転倒でした。
──ならば、最新のWeb技術で「あの頃のiTunesで、自分のライブラリを楽しむ場所」を自分で作ればいい。それが、私が開発している RetroTunes Cloud の原点です。詳しい話は後半で。まずは、誰でも真似できる実践編からどうぞ。
CDから取り込む作業は、一枚ずつ地道にやるしかありません。だからこそ、後からやり直さなくて済む設定で取り込むことが大切です。
形式はFLAC(Mac中心ならALAC)ビットレートは後から上げられません。MP3で取り込んで「やっぱり音質が」と思っても、CDから取り直すしかなくなります。可逆形式(FLAC/ALAC)で原本を作っておけば、将来どんな形式にも変換できます。迷ったらFLACです。
リッピングソフト
「エラー訂正」「AccurateRip」といった精度検証の機能があるソフトでは、必ず有効にしておきましょう。古い盤ほど読み取りミスが起きます。
タグとジャケットを整える曲名・アーティスト・アルバム名は自動取得されることがほとんどです。ジャケット画像は「埋め込み」までやっておくのがおすすめです。クラウドに上げたとき、アルバムアートとしてそのまま表示されるので、ライブラリを眺める楽しさが段違いになります。ここが、この作業全体でいちばん効いてくる部分です。
取り込んだファイル、どこに置きますか。Google DriveやDropboxなどのクラウドストレージに置く人は多いと思います。保管場所としては正解です。でも「聴く」段階で、だいたい次の不満が出ます。
つまり、クラウドストレージは「保管」の道具であって「再生」の道具ではない、ということです。保管と再生を分けて考えるのが、正解への近道でした。
置き場所の選択肢を、ざっくり並べます。
私が作ったRetroTunes Cloudは、この3つ目の選択肢です。
RetroTunes Cloudは、配信にないCDリップや、ダウンロードで購入した音源を預けて聴くための、自分専用のクラウド音楽ロッカーです。
無料プラン(0.5GB)があるので、まずはお気に入りのアルバム数枚で試せます。有料はPro(月額580円/50GB)とCollector(月額1,280円/500GB)です。
https://retro-tunes.notes27.net/
開発の裏側は、このnoteでも少しずつ書いていくつもりです。
自分で購入・所有しているCDを、個人で楽しむために複製する行為は、著作権法第30条(私的使用のための複製)に基づき認められています。一方で、レンタルCDの複製や、複製したファイルを第三者に配布・公開することは対象外です。「自分の棚を、自分で聴く」範囲で楽しみましょう。
音楽の聴き方はサブスクが主流になりました。でも、サブスクの棚は「世の中の音楽」の棚であって、「自分の音楽」の棚ではありません。
昔買ったCDの一枚が、いまの自分の棚にもう一度並ぶ。それだけで、聴く音楽の時間が少し豊かになる気がしています。
あなたの棚にも、まだサブスクに載っていない一枚があるはずです。まず一枚、取り込んでみてください。
(この記事の手順で分からないことがあれば、コメントで聞いてください)