実際に使ってみる

LINEだけで完結する飲み会アプリ|まるっと飲み会くん
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LINEの中だけで、日程調整から割り勘の精算までを終わらせるアプリです。参加する人に何もインストールさせない、という一点をどう成立させたかを書きます。
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飲み会は、教科書どおりには進みません。あとから1人増えるし、直前に来られなくなる人も出ます。1次会と2次会で払った人が違うこともあれば、先輩が多めに出すこともあります。その場で現金を渡した人と、あとで送る人が混ざることもあります。
ところが道具の側は、たいていそのうちの1つしか面倒を見てくれません。日程を決めるだけ、割り勘を計算するだけ。だから現実が少しでもそこから外れた瞬間に、結局は手作業へ戻ることになります。
作りたかったのは、そこから外れても崩れないものでした。日程を決めるところから、店を選んで、割り勘して、送金が終わって、全員が受け取ったと分かるまで。その全部を1つにまとめて、しかも参加する人には何もインストールさせず、いつものLINEに届くようにする。この2つを同時に成立させることが目標でした。
きっかけは、友だちの一言でした。「日程調整とかだるいから、パッとできるアプリ作ってよ」。
だから、幹事をラクにしたかったというより、飲み会を開くハードルそのものを下げたかったんだと思います。誰かが「そろそろ飲みたいな」と思ったときに、そこから先の面倒で止まらないようにしたかった。
日程を決めるところと、お金を精算するところ。この2つは別々のツールでやることが多くて、参加する人はそのたびに送られてきたURLを開きに行きます。お金の方はもっと素朴で、割り勘アプリのレビューを読むと「メモ帳にお金をつけて、電卓で計算していた」という声が並びます。しかも立て替えが1次会と2次会で交差すると、誰が誰にいくら返すのかは、その場では計算しきれません。
その全部を、みんなが毎日開いているLINEの中だけで終わらせたい、というのが目標でした。
友だち追加すると、日程調整のカードがLINEに届きます。候補日に「行く・キープ・行かない」で答えると、一番集まる日が決まります。お店も探せます。会計を入れると割り勘が計算されて精算のカードが届き、そのままPayPayの送金画面へ進めます。参加する人はアプリを入れません。
こだわったのは2つです。1つは、日程と割り勘を同じLINEのトークで完結させること。多くのアプリは片方だけで、しかもURLを配って相手に開いてもらいます。もう1つは、現実の崩れに耐えること。人が増えても減っても、傾斜割り勘でも、LINEにいないゲストが混ざっても、立て替えが交差しても、計算が崩れません。
この「崩れない」を成立させる所が、一番難しかったです。
何次会もまたぐ相殺。 1次会をAが、2次会をBが払うと、2人はお互いに請求し合います。最初は立て替えた人に直接返す形にしましたが、同じ人が何人にも別々に送る羽目になりました。いまは全員ぶんをまとめて打ち消してから、残った差額だけを1回送ります。
お金の正しさの保証。 人の増減・傾斜・端数・おごりが混ざると、合計が合わなくなる筋がいくつも生まれます。だから割り勘の計算には、乱数で作った大量の入力を流して「集めた額と配った額が常に一致するか」を確かめるテストを置いています。お金が動く画面が検証されないまま増えると、CIが赤くなる仕組みも入れました。
確定後に金額が動かないこと。 幹事が確定を押した瞬間に「誰が誰にいくら」が固定され、以後は誰の操作でも変わりません。精算の途中で金額が編集されて、送る額と受け取る額が食い違う事故を防ぐためです。